お勧めの塗料・仕様は?
家の状態により、下地の状態が違います。
同じ家でも、日が良くあたる部分と日が当たらない部分とでは同じ外壁かと思うほど劣化の状態が変わってきます。
日が当たる部分の特徴は・・・
紫外線による塗膜の劣化が起こりやすく、壁に手を付けると粉のようなものが付く『チョーキング』と言う現象が見られがちです。
また、色あせも紫外線の劣化で起こる現象です。
日が当たらない部分の特徴は・・・
紫外線による影響をあまり受けることがない為に、塗膜の劣化はあまり起こる事がありません。
その代わり、紫外線による殺菌効果を得ることが出来ないためにコケやカビなどが生えやすくなります。
以上のように、同じ家でもこれだけの差があります。
今現在、どんなことで塗り替えを考えているのか?
それによって、塗り替える塗料・仕様を選択していくようにしていきます。
事例1 色あせが気になる
色あせが気になるときには、紫外線に強い塗料を選択することが最適です。
アクリル系塗料→ウレタン系塗料→シリコン系塗料→フッ素系塗料、このように、右に行くにしたがって、紫外線に強い(=色あせに強い)塗料になります。
予算が許す限り、紫外線に強い塗料を選択してください。
白い粉がつくチョーキング現象も、紫外線に強い塗料であればあるほど起こり難くなります。
事例2 コケ・かびが気になる
湿気などが多いとどうしても、コケ・かびが発生してしまうのは仕方のないことです。
多少抑える効果があるとしたら、防カビ・防もの効果のある塗料を選択してください。
しかし、塗料に含まれている防カビ・防も剤も早いと3年くらいで防カビ・防も効果がなくなる恐れがあります。
ですから、いくら防カビ・防も剤が含まれている塗料を使用しても、長い間安心することはできません。
現在、コケ・かびが発生しているなら塗り替えて3年後には、同じ場所に同じようなコケ・かびが発生する確率はきわめて高いものです。
このことをわきまえて、塗料の選択をしてください。
特に、コケ・カビに強い塗料は、金額は張りますが光触媒塗料になります。
ただ、コケ・カビは外壁にとってそれほど、いけないものではないので無理に気にしなくても、さほど影響ありません。
事例3 夏の暑さが気になる
塗料で、暑さを緩和することも可能です。
遮熱塗料、断熱塗料と言われるものです。
- 遮熱塗料・・・熱源である近赤外線を塗膜で反射して太陽熱の吸収を和らげる塗料です。
- 断熱塗料・・・中空バールンなどで、熱源自体を通過させにくくする塗料です。
金額的には、遮熱塗料<断熱塗料となります。
また、遮熱塗料と断熱塗料を組み合わせることも可能です。
同じシリコン系塗料でも、遮熱タイプのシリコン系塗料と一般的な遮熱塗料を比較した場合、遮熱だけを見れば遮熱塗料の方が熱に関しては良いのですが、耐候性(=色あせ=持ち)と、言う視点で見れば一般的なシリコン系塗料の方が上になります。
以上の事例のように、なぜ塗装工事をするのかその理由によっても塗料・仕様を考えて行きます。